5月8日にNHK BS放送された「ヒトはなぜ歌うのか?」が、いろいろ興味深かったので、気になったところをメモメモ。
・認知症患者にも歌は有効かもしれない。認知症患者はいろいろ忘れたり、覚えられないのに、昔覚えた歌は忘れないという。
NHKではないが、以下のURLも参考になりそう。
認知症により「最近の記憶であるエピソード記憶」ができなくなるが、歌を歌うなどは、「自転車に乗る」などと同様「手続き記憶」なので覚えている・・・というような内容。
・人間はビート(拍子)を聞くと思わず自分でもビートを打ってしまうが、その行為は「ビート予測」と呼ばれるもので、これをすることで脳は快感を得ている。またそのビートが予想とは違う展開をして、脳の予想とは裏切られることでもまた快感を得るという。(転調が気持ちいいのはこのせいかも)
・なぜ脳に歌が効くかというと、「聴覚を刺激」されると、「脳の報酬系」が活性化するからで、部位的にも両者は極めて近くに存在しているとのこと。
NHKと直接関係がないが関係ありそうなURL
https://note.com/screenless/n/n301ab1e5e734
https://block.fm/news/brain_replaying_same_song
https://nazology.net/archives/85963#google_vignette
・アフリカの熱帯雨林に住むバカ族は、突然みんなで歌いだす。複雑なメロディーとリズム、短いフレーズが繰り返されて、どんどん場の空気が温まってきて、「踊りだしたくなるようなグルーブ感!」と思っていたら、唐突に歌が終わり、みんな何事もなかったかのように日常に戻っていく。
ここで行われているのはポリリズム(複数のビートが重なりあうビート)であり、ポリフォニー(多声音楽のこと。複数の異なる声部が、それぞれ異なるピッチとリズムを持つ旋律を奏でる音楽)。
突然終わるのは完成しないため、現地を訪れた日本の研究者は「徐々に熟成してコミュニティーの音楽をみんなで作っていく感じ」と述べる。
・最終的に番組では、「ヒトがなぜ歌うのか?」といえば、歌うことで参加した人たちでカタチ(歌・ハーモニー)を作り、それにより「快楽(報酬物質)」を得ることができる。ひいては「集団の絆」につながっているのではないかと推測。
番組URL
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240507/k10014441911000.html
なお、本稿を書くにあたり、いろいろ調べていたら、中野信子の以下の記事もひっかかったので記述しておく。
・音楽は脳に影響を与える
・音楽により人は快楽を得る
・音楽は癒しを与える
などなど
https://president.jp/articles/-/72945