自転車廃車と年末ジャンボ


以前、ズボンが破けていたというレポートをお届けしました。
お読みいただた方たちの爆笑を誘ったとの評価をいただていたのですが、
本日は、それにつぐぐらいの失敗談です。


あまりのしょうもなさに、笑ってやってください。


実は、09年の年賀状にも、我が家の10大ニュースのひとつとして、
書いたのですが、2年ぐらい前から続けていた
自転車を廃車にしてしまいました。


会社近くの国道20号(新宿通り)で転倒したのです。
ちなみに結果だけいいますと
おかげさまで体は打ち身以外大丈夫でした。


なぜ、転倒したのか?何が起きたのか?それはこの日12月19日の通勤まで話をさかのぼらなければなりません。


皆さんに質問です。
この12月19日(金)はなんの日かご存知だったでしょうか?
実はこの日は年末ジャンボ宝くじの発売最終日でした。


とりわけこの週に入ってからは、宝くじ売り場前を通るたびに、
売り子のおばちゃんたちが
「今週で最後です。最後のチャンスです」
と必死の呼びかけをしていたので、覚えている人もいたかと思います。


僕も朝から「今日最終日だから、買っておかないとな」と密かに思っていました。


僕は、夏と冬のジャンボ宝くじをそれぞれ3000円分だけバラで毎回購入しています。
ただし基本的に「宝くじは当たらない、でも買わないと当たらない」という考えから、
毎回1口分10枚3000円分だけをバラで購入しています。


妻には「セコイなぁ」といわれます。彼女はどうせ買うなら連番で、という主義なのです。
でも、前後賞当たるだけでもすごい額だし、連番だと当選番号を見たときに、
かすってもいないとあっさり終わるのでつまらない。
それより、1枚1枚可能性をさぐりながら調べるほうがいい、と思いませんか。
だからバラで購入しているってわけです。


そんなわけで、通勤途中で3000円分を購入しようと思っていたのですが、
その日の朝、職場の最寄の宝くじ売り場へいくと、
移転してしまっていたのでした。


時間的には間に合うので、出社前によろうかなと思ったのですが、
その日は外出予定もあったので、その時でいいか、と思い、
そのまま出社。


ところが……、その日結局事務作業が立て込んで、
ふと気づいたら17時45分になっていたのです。
ようやく一息ついて、ふと時計をみると、あと15分しかないじゃないですか。
(宝くじの販売時間はよく知らないので、18時ぐらいまでかな?と思っていた。)

「やばい!買わなくちゃ!」僕はダッシュしました。
自転車を止めてある場所まで走り、
いそいで漕ぎ出して宝くじ売り場へ。


移転先は、職場と四ッ谷駅のあいだの、
国道20号(新宿通り)沿いにあります。


ええ、急ぎました。急ぎましたとも。
自転車を購入してから
ほとんどしたことがない立ちこぎまでして、頑張ったんです。


でもちょっと通った場所がいけなかった。
大通りだし、ちょっとだからいいかな、と思って、
いわゆる大通りを逆走してしまったんです。


もちろん、普段はしてませんよ。
自転車はクルマと同じ左側を通行しなければいけないんですから。


だけど、今日この時間は特別だからいいかと思い、
新宿から四谷方向へ走る大通りをいわゆる右車線を逆走したのです。
それも、こんなにこいだことがないってくらいのスピードで。


折しも、12月29日といえば、冬至から一週間しかたっておらず、
18時10分前といえば、真っ暗です。
ついでにいうと、その日僕は、黒いチノパンに、黒いコート(つまりよく見えないってことです)といういでたちでした。


で、走り出して200mほどした場所で、
前から自転車で走ってきた20代の女性が
いきなり「キャッ!」とすごい大きな声を出して
急ブレーキをかけたんです。


気持ちはわからないでもありません。
いきなり走っていたら、前からものすごい形相の男が現れたんですから。


でも、その声に反応するように、
僕もとっさにブレーキをかけました。


自転車屋のおっちゃんが購入したときにいってましたよ。
「急ブレーキは注意しなよ。右利きだとつい右手をかけるけど、右ブレーキは前輪だからひっくりかえるよ」って。


大正解!


その言葉どおり、僕は自転車ごと前のめりに転んだのです。


そしてしたたかに背中を強く打ちました。
正確には、何が起きたのか覚えていないんですが、
とにかく前のめりになったことは覚えています。


いや、その自転車の女性とは一ミリも接触していません。
彼女もびっくりしたでしょうね、叫んだらいきなり自転車で走ってきた人が
転倒したんですから。


とにかく背中を強くうって、声が出ません。
(わかりますか?小学校とか中学校のときに、
ウンテイみたいなところから落ちて同じようになったことがありませんか?)


その時とっさに思ったのが、
自転車大丈夫かな?と、あ、なんともない!でした。


本当はどんな映像だったのか、わからないのだけれど、
自分の中では体育の柔道で習った
前周り受身っぽい動きだったような気がしています。
(なんとなく転んだ後で、おお体で習ったことって
覚えているもんだなぁとうっすら思ったことは覚えています)


自転車は脇にころがっているけど、
どうやら大丈夫そうです。


叫んだ女性は自転車を止めて
「大丈夫ですか?」とたずねています。
(この時の女性が美人だったか、どんな顔だったか、
いまいち覚えていないので、やっぱり僕もあわてていたんですね、残念。)


僕はとにかく「大丈夫」といおうとしたものの
背中を強打したので、声がでない状態。
しかもなんとなくこのとんでもない状況がおかしかったので、
「あはは」と笑ってしまっていました。


自転車の女性は、この人頭がおかしくなったかもと思ったに違いありません。
自転車で転倒した男性が、笑いながら咳き込んでいるんですから。
尋常ではない。
「救急車を呼びましょうか?」とか
脳出血を心配したほうが」とかいっています。


数秒だったか、数十秒だったか、
僕は「本当に、ゴホッ、大丈夫、ゴホッ、大丈夫ですから、行って下さい。僕も行かなければならないところが……ゴホッ」と答えました。(宝くじ売り場へとはいえなかった。)


その時、「やばい、あと5分で宝くじ売り場が閉まる」と思っていたのです。

で、転倒した自転車にのって売り場に向かったというわけです。



売り場は開いてました。
ついでに聞きました。
「今日は何時までですか?」(僕)
「終わるまでです」(売り場のおばちゃん)
「………」(僕)


よく考えると、それが何時までなのかを知りたかったんですが、
動転していたのか、その場で僕は3000円分のバラを買うと、
また会社に戻るべく来た道を引き返していきました。
(いま考えると、もっと買っておけばよかったなぁと思うんですが、
とにかく買えた!というホッとしたことだけ覚えています)


ようやく落ち着いてくると、
左手の甲がかなり腫れてジンジンします。


で、いつも置いてある場所近くまでいったその時、
いきなり自転車のペダルを踏む感触がなくなったのです。
ギア部がはずれてブラーンと垂れ下がっていました。


ガーン。そんなわけで、後日自転車を回収し、
自転車屋に持っていったら、
「あぁこれは廃車だね」とあっさりいわれる始末。
結局、その場で新しい自転車を購入することになり、
これが約6万円ほどかかりました。
いやー、痛い出費となってしまいました。
3000円のために6万円。

自転車屋さんで解体された愛車ルイガノちゃん
↑決定的破損部。↓で、新しく買ったのがこのマウンテンバイク。ジャイアンツカラーです。



いわゆる「急がば回れ」という格言を身にしみています。
皆さんにも声を大にしていいたいです。
急がば回れです。


そうそう、そういえば
その後会社に戻って
湿布をもらおうと総務部にいくと、
所属しているテニス部で一緒の総務部長が「どうした?」と聞いてきました。
かいつまんで説明すると、なんとその部長の最初のセリフは
「大丈夫か?」(を期待したのですが、そう)ではなくて
「良かった〜。左手で」でした。


実は翌日の20日は伊豆にある会社の宿泊施設で
テニス部の練習会が予定されていました。
僕は右利きなので、
「テニスは出来るね」という意味と、それ以上に
「だから明日は必ず来るよね」といっていたわけです。
ありがとうございます。総務部長。
行かせていただきます。

↑左手に湿布を貼って伊豆へ向かうところ



で、結局その宝くじは当たったのか?って。
現時点(これを記入しているのは09年1月8日)で
まだ恐くて見てないんですよ。
当たっていてほしいなぁ〜〜。


打ち身部分は、年末年始を通じて
伸びをしたり、席をしたり、起き上がったりするたびに
ズキッ!と痛かったのですが、
ようやく痛みが引いてきました。