映画『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』感想 ※備忘録として 

『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』を観てきた。

以下、感想をまとまらない思いつくままに書く。

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・『止められるか、俺たちを2』は、第一作よりも面白かったかもしれない。面白いという表現は正確ではにないかもしれないが、あたたかいというか・・・。それは監督の違いなのか、描かれた時代の違いなのか・・・。(逆に言えば、井上監督は1と比べられてしまう中、よく作ったとも言えるかも)

・主人公の井上の年齢は学年でいうと6つ上(年齢は5歳上)のアネキと同じ。自分よりは少し上なのだが、「表現したいことが何もない」と悩む主人公と共感するところがあったからかもしれない。

・その「あたたかさ」を醸し出しているのは本作の影の主役である木全さんであり、それを演じる東出くんであるように思う。この1年で東出くん映画は「Winny「WILL」とたてつづけに見ているがいい味を出しており、スキャンダル前よりも好きになった。

若松プロ河合塾のPR動画を作ったことはまったく知らなかった。が、本作の監督が名物予備校講師を通じて、つながった結果だったとは面白かった。

・劇中、『噂の真相』の岡留編集長が登場する場面がある。若松監督は映画で、岡留編集長は雑誌でゲリラ活動をしていたんだなと思った。そういう意味では宝島社の蓮見社長も近しいところにいたような気がするし、時代的場所的に近しい場所にいたような気がする唐十郎は演劇でゲリラをしていたのかも。

 

■本編とはイマイチ関係ないかもしれない感想

河合塾で名物講師の牧野剛が酒を飲みながら授業をするシーンがある。すっかり忘れていたが、自分が通っていた代々木ゼミナールでも生徒が講師に貢物をする習慣があり、似たような状況があった。とても懐かしかった。今ではありえないと思うが、日本全国にああした風景があったのだろう。いわゆる団塊Jr世代の琴線に触れるのではないだろうか。

ネットから拾った河合塾講師・牧野剛の授業イメージ



■その後、本ブログを書くために、ちょこちょこ調べた後の追記。

・若松監督を自分は通っていないのだが、おそらく3期に分類されるような気がする。1期は若松プロを立ち上げてピンク映画を撮りまくっていた時期、2期は家庭用ビデオにおされてテレビ映画を作っていた時期、3期は2000年以降の海外の映画祭で評価される作品などを作った時期。この映画は、1から2へと移行する時期の苦悩する時期だと思われる。

・ピンク映画のことを調べていて、単なるエロ映画ではないことを今さら知る。「エロ要素を入れていればOKの、何でもありの映画」という新認識だが、正しいのだろうか、今後の調査課題かも。(おそらく当時はアダルトコンテンツを入手しずらいため、エロ要素を入れれば見に来てくれるという状況だったから可能だったと思われる)

・誰も指摘しないが、「怒りをエネルギーにして表現をする」「親分肌でめちゃくちゃなんだけど憎めない」「いろいろやりつつも、生きていくために金の工面に四苦八苦する」といった部分などは、蓮見さんにも共通するような気がする。両者をよく知る大西さんが亡くなったのが残念。ぜひ聞きたかった。

 

こんなところかな。いったん。

 

引っかかった動画URLを以下に記す。

脚本・監督で主演のモデルとなった井上さんへのインタビュー
https://www.taki-alum.jp/2976/


今の自分を代弁した記事
https://www.three-minutes-philosophy.com/tomerare2/


舞台挨拶
https://www.youtube.com/watch?v=Zc9OxWTAmMc