21年ぶりの北アルプス登山(前編)

常念って山を知ってますか?

北アルプスというと
白馬岳とか、穂高岳槍ヶ岳などが有名ですが、
実はそれら以上に地元民から愛されている
安曇野のカオ的存在です。


松本平から見るとキレイな二等辺三角形をしており
非常に美しいからです。


上の写真の中央の山ね。



松本城とセットでも撮影される絵になる山でもあります。


標高は3000mには及ばないものの
2857mとなかなかのもの。


なんと!


この常念に登ってきました。
それも親子3代で……。

実はこれが、この夏の目玉イベントでした。


さりげなくこのブログにも書いていたかもしれませんが、
実は私、高校時代は山岳部に所属していたのです。


しかし高校卒業とともに登山とも疎遠になり……


この20年間、一回も登山らしいことはしていなかったのですが、
昨秋、ひょんなことから富士山のふもとの三つ峠に行ったこと
そして、昨今の登山ブーム……
さらにはかねてから親父が「いつか孫のRをつれて山に登ろうな」という
なかば遺言(?)と化していた言葉などがあいまって
登ってみるかー……と盛り上がってしまい、


いきなり一週間前の日曜日に噂の原宿のICI石井スポーツに行き、
登山靴やら、雨具やら、ザックやらを買い揃え、
ついでに実家に電話して「親父も行く?」と声をかけ
この8月9日に実現したというわけです。


奇しくも常念は、高校1年の山岳部の新歓山行で
最初に登った山でもありました。
ルートもまったく同じ一の沢からです。


それまで快晴が続いていたものの
この日は前日夜から雨が降り出すあいにくの出だし。
でもクルマを登山口近くの駐車場に止めると雨が上がったので、
早朝6時30分親子3人(ん、3代?)で登り始めました。


ちなみに上の親父の格好は
わたしが高校生のときに使用していたものです。
私は大きくなってしまって着られません(笑)。
登山者の人たちが挨拶するたびに
「お!クラシックスタイル、懐かしいなぁ〜」と
口にしていたのが面白かったです。


さて、行程のおおよその目安は4〜5時間で
稜線にある常念小屋というところ。

一の沢という沢と並行しているルートを淡々と登っていきます。


最初はゆるやかなのぼりから
少しずつ険しい登りになっていきます。


日がさしておらず涼しいこともあり
順調に登っていったのですが、
2〜2.5時間ぐらい(全体の半分ほど)歩いた頃から
親父の足がつらい感じになってきた様子。


親父自身も高校時代は山岳部。
その昔は、いまの僕ぐらいの年齢のときに
家族を連れて山に登っていたりもしましたが、
その後、一人で山に登りに行ったときに通風を発症し、
その後30年ほどは全く登っていなかった状況でした。


ただし、ここ数年、毎朝1時間ほど散歩していることもあり、
わりと自信をもっていたのですが、
どうやらプルプルきている様子。


僕も20kgほど太ったこともあり
なかなかしんどい感じでした。


そんななか、息子のRだけが涼しい顔で登っていきます。


特に「最後の水場」とかかれた場所をすぎてから
稜線までののぼりがなかなか急で
ちょっと登っては休み、ちょっと登っては休みという感じに……


それでもなんとか11時すぎに
稜線に出ました。


乗越とよぶところで標高は2400mぐらい。
ここに今日の宿、常念小屋があります。

本当なら晴れていれば上の写真の背景には、
槍ヶ岳から北穂高岳にいたる稜線が見えるはずなのですが……


残念ながらこの日は見えませんでした。
はやばやと11時すぎに小屋にチェックイン!


それでもちょっと天候も回復してきたので
ボロボロの親父をおいてここから400mほど上の
常念山頂を息子と目指しました。


40分ぐらいでつくかな、と思いきや
なんと1時間すぎても付きません。


当初は上の写真のようにきれいな風景もあったのですが、
途中からガスがでてきて何も見えないなか
とうとう息子にも疲れが出たのか、
「もう帰ろうよ、登れないよ〜」と言い出す始末。


なんとかなだめすかして歩き始めたら
100mもしないうちに山頂に到着しました!



そこから45分ほどかけて小屋まで降りてきましたが、
この日はもう晴れませんでした。


明日は早朝ご来光を見て来たルートを帰るだけ。
なんとか息子に山の絶景を見せてあげたいなぁ……


晴れてほしいと願うも
天気予報は「曇りのち雨」。


……。
若干望み薄のまま消灯したわけです。


つづく